いまどきの純正ナビ事情

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久々に純正(ディーラーオプション)ナビ付き車に試乗した。ホンダ・アクセス「ギャザズ」のインターナビ対応機である。


1台は9型大画面のVXM-135VFNi(230,000円)搭載のフリード、もう1台は7型画面のVXM-128VSXi(160,000円)搭載のN ONE。ともにインターナビ対応モデルである。

初期のインターナビのイメージのせいか、インターナビ=通信費が高いというイメージがあったが、いまはリンクアップフリー。通信モジュール(キャリアはソフトバンク)が付いてきて、3年間無料で自由に通信できる。しかも、ホンダディーラーで車検を受ければ、その後も継続して無料で利用可能。月々の通信費は、不要なのだ。

しかも初回の地図更新は無料。インターナビ対応以外はVXM-135VFNiとまったく同じVXM-135VFNは215,000円で、こちらは地図更新に21,000円かかるので、すでにもとがとれている計算だ。それでフローティングカー情報に基づく、インターナビのきめ細かく鮮度の高い渋滞情報や目的地の天気予報、防災情報、駐車場情報などが手に入るのだから、これに入らない手は無い。またインターナビ・リンク プレミアムクラブ会員(入会金/年会費無料)ならスマートフォンアプリやインターネットのパーソナルホームページも利用できる。

フリードの9型は、さすがにデカい。が、エアコン吹き出し口等まで一体のパネルは、表面処理や塗装まで、純正と同等の仕上げだからフィット感はいい。

目的地を設定する。ボタンが大きいから、使い勝手はまずまず。目的地を設定しルート探索を行うと同時に通信を行い、天気予報などの情報を取得している感じ。そのため、多少、ルート探索に時間はかかるが、ルート探索が終了したと同時に、目的地の天気等を音声で教えてくれる。

その後、インターナビで取得した渋滞情報に基づいて、ルートを計算。より早く目的地に着くルートが見つかれば新しいルートに切り替えてくれるし、途中の道路の規制情報なども教えてくれる。例えば、金沢を目的地にしてルート探索してみたところ、途中通る長野道の規制情報なんかも、音声で教えてくれるのだ。これはありがたい。

最新の天気、交通情報などを通信で取得できる
さすがに金沢までは行っていないが、都内をルート案内に基づいて走ってみる。やはり大画面は、瞬時の視認性がいい。このあと、N-ONEに乗り換えて7型の画面を見た時は、文字が小さくて馴染むのに時間がかかった。市販でも大画面のナビは人気だというが、一度大画面を見てしまうと、戻れないと思う。

しかし、これを見るにつけ、ナビ機能に関しては「純正ナビでは物足りないから、市販ナビを選ぶ」という図式は、なかなか難しいとは思う。しかもディーラーオプションなら、車両価格に代金が組み込まれるため、クルマのローンで払えてしまうし、納車時にナビが組み込まれてくるのだから、後からお店に行って時間をかけて取り付けるという手間も無い。ナビ機能重視で選ぶなら、十分以上の満足度が得られると思う。

という意味では、市販ナビはますます苦しくなるのだが、ここからはショップへの提案。幸い音のクオリティに関しては、純正ナビには改善の余地が多々あり。ここは、市販ナビを選ぶ動機付けに十分になると思う。その点、サウンドクオリティを大きくアピールしたDIATONE SOUND.NAVIの戦略は正しいと思う。だからこそ、純正ナビを選ばず、わざわざ市販ナビを買いにきてくれたお客さんには、スピーカーもセットで売って欲しいと思う。けっして高いスピーカーじゃなくていい。お客さんの予算に収まる範囲でスピーカーも交換し、よりよい音で音楽が楽しめるようになれば、お客さんの満足度がグンと上がると思うのだ。その中から将来、ハイエンド・オーディオに踏み込む人が出てくるかもしれないのだから。